吾唯カブを知る

吾唯足知 スーパーカブのブログ  最近はハンターカブについて書いています

小バルブ高圧縮エンジンの可能性

いよいよC125が出回り始めて気になってしょうがない今日この頃です(´-`).。oO

 

 

 

 

さておき現実に戻り、その後鉄カブのエンジン仕様について色々と考えまして。

 

排気量を80cc台。ストロークは41.4mmで造り込んでみようと考えました。

自分のカブコンセプトを見つめ直し、ラクに乗れて楽しく頑丈なカブを目指そうと思います✌︎('ω'✌︎ )

 

 

ボアアップをして100cc辺りになってくるとクラッチの枚数増の強化が必要となり、それをしても次は変速ショックがネガとなり、次は二次側クラッチ化。熱量も上がりオイルの劣化時期が早まり次はオイル容量を増やしたいなどなど…

アリ地獄パターンですね_:(´ཀ`」 ∠):

 

エンジンはそれで落ち着いてもドライブチェーン周りへの負担、フレームへの負担、加速度増によるブレーキへの不満などなども出て、結局乗りたくないカブが出来上がるとの結論になりました(個人の感想です)。

 

 

 

そんなワケで腰下から作り直し!

より速くよりスムーズに回るようにしていきたいですね。

エンジン全体をリフレッシュしていきます。

 

 

 

まず手を付けたのはブローバイガスの排出口。

穴を拡大してフリクションロス低減。80cc台ならオイルの吹き出しはないと思います。

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ドリルで慎重にゴリゴリ。

スリーブ径がさほど大きくないので4.3mmドリルで少し大きくしたくらいなもんです。

 

 

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リフレッシュのためドラムピンも交換。

 

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サイドプレートも。

 

 

話がズレますが私のカブはマニュアルクラッチ、リターン式4速、セル付き(要するにマグナ50 腰下)で、それをカブで使おうと思うとシフトスピンドルに加工が必要になります。

セルなしだと社外のものを流用出来るみたいですがセル付きだとスピンドルが長いので使えません。

なので、

 

 

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4速リトルカブのスピンドルの外へ出る遠心用シャフト部をカット。

シャフトとアームが別体なのを溶接で一体式に。自分は道具も技術もないのでショップにやってもらいました。

 

 

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長野県の真ん中辺りにある知る人ぞ知るお店。

 

セル付きカブをマニュアルクラッチ4速リターン式にしたい人は相談してみて下さい(そんな人いない?)

 

 

 

 

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組み付け時シフトアームがシフトアップ方向に動かすとケースに当たったのでアーム頭を削りました。

 

ミッションのギヤ比はモンキーと同じで行きます。

 

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クランクシャフトはC70用。

高回転での耐久性の確保。あと重量がC50よりあるので上手く使えばトルクを出せます。

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程度の良い中古を安く譲ってもらいました。

 

 

クラッチは単板強化のものを使用し軽量に仕上げる。早矢仕のクラッチなら88ccでもヨユーです。

 

 

 

お次は腰上。

 

初心に帰りモンキーRヘッドとキタコ85ccシリンダの組み合わせの見直し。

 

何故コレにしたかというと、50cc用ヘッドなので燃焼室がメチャメチャ小さい=逆に言えば高圧縮化が可能かなと。

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さらにバルブは小さい=軽い=よく回る。

というのもあるが、実際圧縮と吸排気の供給バランスがどうなるか。

 

 

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キタコライトボアアップ85ccのピストンヘッド

 

凹んだ形状なので圧縮形状としては理想的なカタチが出来るのでは…?

 

 

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吸排気のポート加工

ガンガン大きくするのではなく、あくまでマニホールド、エキゾーストパイプとの段差をなくしてやる感じ。なのでステムガイド辺りから奥は触っていません。スムーズな流速をイメージ。

 

 

ヘッドガスケットは0.25ミリのメタルガスケットを使用し高圧縮化。

 

カムはJunのモンキー80cc用、バルブスプリングも同社製を使用。

 

そんで組み上げ。

 

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E3ヘッドとKマークの組み合わせ

 

 

 

いざ実走。

アイドリングからタペットノイズは大きめ。Junのこのカムはタペット音が大きいようですね。他の排気量用は分かりません。

 

キャブセットと点火時期の両方で良い所を詰めて行きました。キャブはMJ95、SJ32で、点火時期はアイドリングから高回転までノーマルより遅角させるのがトルクも出てくれて結果的にしっかり車速が乗るので速いです。逆に言えばこれだけ遅角させた方が良いだけ圧縮も上がっているのかなと思います。

 

点火時期のカユい所に手が届く感じは(通称)ヤフオクCDIの最大のメリットだと思います^ ^

 

 

 

 

エンジンフィーリングは、とにかく軽い!

なんのストレス、負荷もなくスィ〜〜〜っと高回転まで回り、エンジンと車体に悲鳴感(振動だったり壊れそうな音)がないので気軽に乗れます。

低中速は高圧縮によるパンチ感でのグイグイ進む感じと70クランクの粘りがあり、上は超高回転寄りパワーバンドに入ると2stバイクのようにグングン伸びる楽しさがあります。

ただJunの80cc用カムはモンキー用なので通常カブには不向きです。マニュアルクラッチ+モンキーミッションで更にエンジンチューンしてこそカブにやっと使える性格なのでご注意を。

 

 

今現在まだ全開時のセットの煮詰めが出来ていませんが、いつものGPS計測で97.5kmが出ました。

ちょっとしたスクリーンを付けるか、リヤボックス を妥協して外したら3桁行けるでしょう٩( 'ω' )و (妥協しないけど)

 

 

色々な所を改良して組んだのでどれがどの程度効果があったのか分かりませんがノーマルヘッドでこのフィーリングが出たのはちょっとビックリ。

80cc台の排気量ならモンキーRのバルブ径でも対応出来る範囲なのか、はたまた高圧縮によるトルク増加が上手く活かせたのか…

 

結果的にとてもラクに楽しく乗れていますが、85ccもシリンダーのスリーブ厚は余裕があるとは言えないので耐久性は心配が残りますが、ひとつの仕様としては十分に合格です!

 

 

次は部品の準備が出来次第手持ちのJun80ccのキットを煮詰めて(大バルブ、中圧縮、マイナス5cc)どうなるかを造ろうと思います。